韓国環境哲学会・国際シンポジウム 20101210日 ソウル・漢城大学校

「環境正義と平和 核文明の神話を通じて考える」戸田清(長崎大学環境科学部) 

 

要旨 2010年は広島・長崎被爆65年であるとともに、プルトニウム発見70年というやはり節目の年である。近代文明は石炭文明から石油文明へと進展し、後期石油文明は核(原子力)を内蔵するに至った。日本政府も韓国政府も原発の推進、増設、輸出を国策としている。その背景には「核文明」の神話(原爆神話と原発神話)がある。近代文明は、大量生産、大量破壊、高速移動を得意とし、「アメリカを盟主とする集合的帝国主義」を特徴とする「持続不可能で不平等なもの」である。ポスト近代文明は、脱原子力、石油節約、自然エネルギー主軸の「持続可能で平等なもの」であり、帝国主義と資本主義を克服して、世界社会の民主化をはからねばならないだろう。比喩的に言うと、これまでの人類、特に古代文明から現代文明に至るこの1万年間の人類(階級社会の人類)はいわば「文明化したチンパンジー」であった。脱近代の人類(階級社会の克服に向かう人類)は、ある意味で「文明化したボノボ」を目指すべきではないだろうか。

キーワード 脱近代文明、石油文明、核(原子力)、自然エネルギー、平等、暴力、原爆神話、原発神話

 

はじめに

 

 今年2010年は、韓国併合「条約」(1905年の外交権剥奪のため、当初から条約として無効)と大逆事件から100年という節目の年であり、被爆地からみると、広島・長崎被爆65年であるとともに、プルトニウム発見70年というやはり節目の年である(表1)。そして数十万の原爆犠牲者のうち数万人は韓半島出身者であった。表1をご覧いただきたい。プルトニウム発見のもとになった実験は1940年から翌年にかけて行われたのであり、論文作成が1941年1月であるから、実験の主要な部分は1940年とみてよいであろう。だから「70周年」なのである。ノーベル賞受賞講演でのシーボーグの言葉を要約すると、「プルトニウム発見の初公表は異例なことに、学会誌ではなく、原爆投下(大量殺人)の形でなされた」ということである(黒田1988)。1941年は、プルトニウム論文作成に始まり、真珠湾攻撃に終わった年であった。

太陽の核融合を解明してノーベル賞を受賞したハンス・ベーテはマンハッタン計画にも参画するが、後に原発にもかかわった。彼は、デトロイトエジソン社の高速増殖炉フェルミ1号(1966年に部分的炉心溶融事故)の助言者であったが、「炉心溶融は起こり得ない」と言っていたという(Fuller 19761978)。

 

1.後期石油文明としての「核文明」

 

18世紀のイギリス産業革命によって「石炭文明」が始まり、英国の覇権を引き継いで20世紀の覇権国となるアメリカによって「石油文明」が始まった。もちろん石油文明の次に「核文明(原子力文明)」が来るということにはならない。「原子力は石油の缶詰」(槌田1978)であるから、ウラン採掘から核廃棄物の長期管理(万年単位)に至るまで、核は石油・天然ガス・石炭に支えられる。核は兵器、動力(主に潜水艦と空母)、電気にしかならない。石油文明は「大量生産、大量破壊、高速移動」を得意とするが、核技術を内蔵した「後期石油文明」は、近代文明の最終形態である。「原子力ルネサンス」の幻想は最後のあがきである。脱近代文明は、自然エネルギーを中心とするものになるであろう。近代文明は「アメリカを盟主とする集合的帝国主義」を特徴とする「持続不可能で不平等なもの」であった。これに対して、脱近代文明は、「持続可能で平等なもの」であり、帝国主義と資本主義を克服して、世界社会の民主化をはからねばならない(Kovel20072009)。2008年リーマン・ショックに始まる世界恐慌は、「アメリカ帝国主義の終わりの始まり」であろう(毛利2010)。

 ところで、自然エネルギーはソーラー、風力、水力、バイオマスなどその大半が太陽にいきつくが、皮肉なことに太陽は「核」なのだ。太陽は「天然核融合炉」である(地熱もまた、相当部分は地下深くの放射性物質の崩壊熱に由来する)。太陽は45億年ほど前に誕生し、寿命100億年と言われる。太陽が燃焼化学反応であったならば、すぐに燃え尽きたであろう。地球も45億年ほど前に誕生し、地球生命は38億年ほど前に誕生した。地球生態系の繁栄は太陽の恵みのおかげである(人間が生態系を壊す自殺行為に励んでいるが)。それでは「太陽は地球(地球生命)にやさしい」のだろうか。これまでは、そしてこれから当分(といっても億年単位)はそうである。しかし長期的には実は恐ろしい(短期的にも台風や旱魃のように恐ろしい面はあるが)。50億年後には太陽の核反応は暴走して、「赤色巨星」となり、水星、金星、地球を次々に飲み込む。それよりずっと前に、つまり5億年後には太陽活動の増大によって地球生態系が消滅するという仮説もある(松井2007)。もしこの仮説が正しいならば、38億年前に誕生した地球生命が5億年後に滅ぶのだから、生命の歴史はその88%がすでに経過したことになる。そして生命の歴史の最初から75%ほどが単細胞生物の世界にとどまったことになる。また、2億5000万年後には地球変動により動植物の大半が絶滅するという有力な仮説もある(NHK 2010)。人間が太陽の真似をするのはおこがましい。できたのは兵器だけだ。「純粋水爆」はまだ無理で、原爆で水爆に「点火」する。核融合の動力と発電、つまり持続的な核融合炉は見果てぬ夢に終わるだろう。

 さて「持続可能な文明」というが、その持続とはどのくらいの持続をさすのだろう。おおまかにみて、多細胞生物の歴史が6億年、脊椎動物の歴史が5億年、哺乳動物の歴史が2億年である。人類(チンパンジーとの共通祖先から分岐した猿人)は700万年前にアフリカで生まれた。ここで猿人から分岐した「チンパンジー」は、もちろん現在のチンパンジーではなく、チンパンジーとボノボの共通祖先である。現生人類(ホモ・サピエンス)は15万年前にアフリカで生まれた。「文明」(階級社会)が生まれてからまだ1万年たっていない。階級社会の歴史は確かに戦争の歴史であった。縄文人は殺人をしたと思われるが、戦争はしなかった。弥生人が戦争を始めたと思われる。世界では8000年前に、日本では2000年前に戦争が始まった。益川敏英(2008年ノーベル物理学賞)は「戦争はあと200年でなくせる」と主張する。本当にそうなるかもしれない。いやそうしなければ人類の集団自殺の可能性が高まるかもしれない。戦争の必要条件のなかでも重要なものは、人口増大と消費爆発に伴う資源争奪、そして階級社会の形成(特に富と権力の格差、その格差を維持せんとする支配層の志向)であろう。

 ところで、核文明の負の遺産はあとどのくらい続くのだろうか。朝日新聞2009年2月20日付 社会面の記事を次に全文引用しよう。「100万年後の放射線レベルまで考慮 米原子力規制委員会  【ワシントン=勝田敏彦】米原子力規制委員会(NRC)は、ネバダ州ヤッカマウンテンの地下数百メートルに計画されている高レベル放射性廃棄物最終処分場について、100万年後の放射線レベル(線量当量)まで考慮して計画を審査すると発表した。 これまでは1万年後までの周辺の放射線レベルを一定値以下にするという環境保護局(EPA)の基準で審査する方針だった。高レベル廃棄物は極めて長期間、高い放射能を保つ。日本やフィンランドでも地下に埋設処分する計画をもっている。」そして米国では、1000万年のあいだ地表の変動が起こらなかった地盤を最終処分場の条件にするという(久米2010179)。また、ドイツ連邦放射線防護庁も「高レベル放射性廃棄物は最低100万年、環境から隔絶されねばならない」と指摘している(佐藤2010)。ただ放射能汚染の種類によっては地球の消滅(膨張した太陽への吸収)まで続くと言わねばならない。2分の1の10乗は1000分の1であるから、半減期の10倍を経過したとき、放射能汚染がなくなったとみなすことが多い。米軍は、劣化ウラン兵器をイラクやアフガニスタンに大量にばらまいた。ウラン238の半減期は45億年。罪深いことである。

 月尾嘉男(東京大学名誉教授、工学博士)は、持続可能性について千年単位で考えよと主張する(月尾2003)。しかし放射能汚染は百万年単位。私たちは、1万年、10万年、100万年単位で将来を考える責任を地球生態系に対して負っているといえよう。人類は700万年前に誕生したのだから、あと数百万年は存続しないと「ご先祖様に顔向けできない」ともいえる。近代文明の生み出した「負の遺産」の行く末を見届ける責務が人類にはあると思う。

 遠い将来の歴史家は「人類史において20世紀と21世紀は人口爆発と消費爆発、戦争と環境破壊、富裕と貧困と格差の時代であった」と指摘するに違いない。数万年後に来る次の氷河期を、化石燃料なしに自然エネルギーだけで高齢化、人口減少した文明が乗り切ることも、少なからぬ試練となるだろう。

 

2.核文明の神話

 

米国のオバマ大統領のプラハ演説(2009年4月)は、「核兵器廃絶と核テロ防止に向けて行動すべき唯一の核兵器使用国の道義的責任」を述べたことで画期的であったが、もちろん謝罪の言葉はなかった。米国市民が数々の「原爆神話」に呪縛されていることがその背景にあることは言うまでもない。米国市民どころか、日本市民のあいだでも、原爆への誤解はまだ少なくないのではないだろうか。

とりあえずいまの時点で私が思い浮かべる原爆神話を、表2にまとめた。

原爆から派生した技術が原子力潜水艦・原子力空母であり、原子力発電であることは言うまでもない。ウラン原爆もプルトニウム原爆も、出発点はウラン鉱山である。ウラン鉱山でも原発と同様に被曝労働が健康に影響する。ウラン鉱山では肺癌が、原発では白血病が多い。天然ウランをウラン濃縮工場に送ると、濃縮ウランが生産され、副産物として劣化ウランができる。濃縮ウランがウラン原爆の原料となる。天然ウランを原子炉に入れて核分裂連鎖反応をおこさせると、プルトニウムもその過程で生成する。原子炉から使用済み核燃料を再処理工場に送り、そこでプルトニウム、回収ウラン(「燃え残り」のウラン)、放射性廃棄物を分離する。そのプルトニウムがプルトニウム原爆の原料となる。

高速増殖炉は、原子炉級プルトニウムを消費して、兵器級プルトニウムを生産する装置だ。1995年の事故以来14年半ぶりのもんじゅ運転再開(2010年5月6日)をわざわざNPT再検討会議の期間中に行うとは、実に挑発的である。実は原子炉級プルトニウムは兵器級プルトニウムよりも人体への毒性が強い。半減期の短い核種や、自発核分裂などのせいだ。また、原子炉級でも核兵器製造は可能である。

原子炉は、原子力潜水艦・原子力空母の推進、原子力発電にも応用されるようになった。原発の核燃料には当初天然ウランが使われていたが、その後低濃縮ウランが主流となった。ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)を使う原発もある(高速増殖炉、軽水炉のプルサーマル運転)。原子力潜水艦・原子力空母の核燃料と、原爆には高濃縮ウランが使われる。ウランに占めるウラン235(核分裂しやすいウラン)が多いものから順に並べると、高濃縮ウラン、中濃縮ウラン、低濃縮ウラン、天然ウラン、劣化ウランとなる。劣化ウランは核燃料には使えないが、放射能汚染を引き起こす。劣化ウランは兵器に転用された。イラクでは小児白血病などが激増している。JCO臨界事故(1999年)の最大の原因は、低濃縮ウランを扱う施設に、国が中濃縮ウランの処理を強要したことである。原発は過疎地にしかつくれない。大事故が起こったときの死者が少ないからだ。差別である。玄海町にはつくれるが、唐津市にはつくれない。ところが、原発より危険な原潜・原子力空母は横須賀・佐世保のような大きな都市に入港できる。対米従属政策(日米安保条約)のおかげである。

原爆と原発はどう違うか。広島原爆では、1kgのウランを100万分の一秒で「燃やした」。核分裂連鎖反応は、1.2、4、8というように、拡大暴走した。これを「超臨界」という(Bernstein 20072008)。摂氏100万度の熱が作り出された。100kwの大型原発では、1年間で1トンのウランを「燃やす」。単純に割り算すると、原爆の100億分の1のスピードだ。核分裂連鎖反応は、1.1、1、1というように、定常的に制御される。原爆のような超高温を生じることはない。これを「臨界」という。「原発では一年間で広島原爆千発分の死の灰を生じる」とよく言われるのは、この1kgと1トンという数字から来ている。もちろん制御に失敗すると、チェルノブイリ原発事故(1986年)のように暴走する。

第五福竜丸の被爆者である大石又七は「ビキニ被爆者が原発導入の人柱になった」と指摘した(大石2003)。広島・長崎の被爆者は、1945年から57年(原爆医療法)まで、12年間も放置された。法案段階では、直接被爆、胎児被爆、入市被爆、救護被爆の他に、核実験被爆も入っていた。ところが、法律ができてみると、核実験被爆者は、被爆者手帳をもらえないことになっていた。米国の核実験に反対しない。ビキニ核実験被爆者については米国政府に補償金を要求せず、見舞金で我慢するし、日本政府も法的に被爆者として扱わない。米国の原発技術を有利な条件で移転してもらう。そのような取引がなされたのだ。

原発についてももちろん多くの誤解・神話がある。とりあえずいまの時点で私が思い浮かべる原発神話を、表3、表4にまとめた。多くの国民が原発を誤解している原因のひとつは、政府の洗脳工作にある。小学生から原発は「エコだ」「クリーンだ」「地球にやさしい」と刷り込み、8歳以降の学堂・生徒に「原発はクリーン」のポスターを描かせている。文部科学省の「原子力教育支援事業」関連のネット情報をご覧いただきたい。日本政府も韓国政府も原発の推進、増設、輸出を国策としており、「電力の安定供給」「火力よりエコでクリーン」「地球温暖化防止に役立つ」などの「口実」をあげている(日本と韓国は原発問題の他にも格差社会、低い穀物自給率など共通の課題は多い)。

御用学者の本音発言も実に面白い。班目(まだらめ)春樹(東京大学教授・原子力安全委員会委員長)はこう述べた。「原子力発電に対して、安心する日なんかきませんよ。せめて信頼してほしいと思いますけど。安心なんかできるはずないじゃないですか。あんな不気味なの。最終処分場の話は、最後は結局お金でしょう。……[どこかの自治体が]手をあげてくれないんだったら5倍払いましょう、10倍払いましょう…」(鎌仲 2007)。鳥井弘之(東京工業大学教授)は言う。「放射能が天然ウラン鉱並みになるのは1万年から10万年かかると考えられている。……ひとつ心配なのは、どこに高レベル廃棄物を埋めたかの情報を、どうやって1万年も10万年も伝えていくかという問題である」(鳥井2007) 武田邦彦(元名古屋大学教授)は、ウランの埋蔵量からみて原発は300年間エネルギーを供給できる、その300年のあいだに核融合炉が開発されるはずだからそれにより3000年間エネルギーを供給できるはずである、と述べるが根拠は示されない。高速増殖炉への言及がない理由も不明である(武田2009;戸田2010a)。

実は皮肉なことに、脱原発[反原発]運動の一部にもある種の原発神話がある。たとえば「原子力は自然の摂理に反する」という表現だ。自然[再生可能]エネルギーの多くも、太陽、風力、水力などつきつめると太陽の核融合にゆきつく。地熱の一部も放射性物質の崩壊熱である。そして「太陽の恵み」と言うが、長期的には恐ろしい。50億年後には赤色巨星となって地球を飲み込む。

人間の神話的思考は根深い。謙虚に事実と道理を直視するしかないのではないだろうか。

 

3.ポスト近代文明の条件

 

近代文明は「アメリカを盟主とする集合的帝国主義」に主導された「持続不可能で不平等なもの」であった。アメリカ文明の浪費と過剰消費(アメリカ的生活様式)を端的に示すものが、世界に占める米国のシェアである(表5)。米国を全体としてみると大量浪費社会であるが、その内実は先進国屈指の格差社会であることは言うまでもない。9・11事件(表6)は、アメリカ文明の延命のために画策された謀略であると思う(戸田2009Griffin 2010Gage 20082010)。これは米国政府の全面的な「自作自演」ではなく、一部の「イスラム過激派」の「陰謀」を察知した米国支配層(一部の政府関係者を核とする)が利用したものと想像されるが、全貌の解明には数十年かかるかもしれない。

これに対して、脱近代文明は、「持続可能で平等なもの」であり、帝国主義と資本主義を克服して、世界社会の民主化、平等化をはからねばならない(Kovel20072009Diamond 2010基礎経済科学研究所2010)。利潤第一主義の経済文化がいつまでも続くことは恥ずかしい。近代文明の技術は核を内蔵する石油大量消費文明であったが、脱近代文明は脱原発と化石燃料節約をはかり、自然エネルギー中心の省エネ省資源的で平等なものでなければならない。また近代文明の国際的意思疎通においては英語支配(英語帝国主義)が顕著であるが、ポスト近代においてはエスペラント(Auld 1988参照)の役割が増大するであろう。

人類の近い親戚はネアンデルタール人などすべて絶滅し、遠縁の親戚たち(大型類人猿)も絶滅の危機にある(表7)。大型類人猿をすべてあわせても長崎市の人口より少ないが、人口爆発が文明社会の現象であることも想起しなければならない。ネアンデルタール人は50万人、縄文人は30万人であったと推測されている。比喩的に極論すると、これまでの人類、特に古代文明から現代文明に至るこの1万年間の人類(階級社会の人類)はいわば「文明化したチンパンジー」であった。ポスト近代の人類は、ある意味で「文明化したボノボ」を目指すべきではないだろうか。

表1 放射性物質、ウラン核分裂、プルトニウム核分裂、核融合の発見

 

放射性物質

ウラン核分裂

プルトニウム核分裂

核融合

発見

1896年にフランスのベクレル(物理)がウランの蛍光を研究中に放射能を発見

1938-39年にドイツのハーン、シュトラスマン(化学)、マイトナー(物理)が実験の解析により発見

1940-41年に米国のシーボーグら(化学)が実験の解析により発見

1938-39年にドイツのベーテ、ワイツゼッカー(物理)が太陽の観測と理論的推測により核融合を発見

発表

学会誌に発表

Naturwissenschaften2711頁以下(1939年)に独語論文発表

1941年1月28日に英語論文が作成されたが印刷は戦時のため延期され、Physical Review1946年4月1日号に印刷された。

学会誌に発表

ノーベル賞

ベクレルが1903年に物理学賞「自発的放射能の発見」(同時受賞はキュリー夫妻「ベクレルによって発見された放射現象に関する共同研究」)

ハーンが1944年に化学賞「原子核分裂の発見」

シーボーグとマクミランが1951年に化学賞「超ウラン元素の発見」

ベーテが1967年に物理学賞(天文学分野で初の受賞)「原子核反応理論への貢献、特に星の内部におけるエネルギー生成に関する発見」

備考

放射線の発見(X線の発見)はドイツのレントゲンによって1895年になされ、1901年ノーベル物理学賞(第1回)

 

シーボーグ(マンハッタン計画に参加)は『超ウラン元素』(1951年、ノーベル・レクチャー)の序言で「自然科学の歴史の中で94番元素プルトニウムの発見と同じくらい、あるいはそれ以上に重大な発見がなされた例はあるかも知れないが、文字通り人類の面前で爆発したものはそれ以外にない。新元素プルトニウムが発見されたという事実の、世界に対する発表は、長崎における原子爆弾の投下という形でなされたのである。」と述べた(黒田 198862

ベーテ(1933年英国に亡命)はマンハッタン計画に参加、戦後の水爆開発には最初反対し、後に参加。なお太陽の核融合について岩波新書で初めて解説されたのは、畑中武夫『宇宙と星』(1956年)においてであった。

 

表2 原爆神話の分類        

 

 

神話の内容

事実および合理的推定

備考

1.ポツダム宣言神話

ポツダム宣言の受諾が遅れたから原爆が投下された。

原爆投下命令は7月25日、ポツダム宣言発表は7月26日であった。ポツダム宣言は原爆投下を正当化するために発せられた(長谷川2006)。宣言受諾が遅れたことは事実である。

アラモゴード核実験は7月16日。ポツダム宣言受諾は8月14日。ポツダム宣言には回答期限がなく、意図的に天皇制容認が削られていたため「答えにくく」なっていた。なお、トルーマンの投下命令文書が見つからないので、口頭であったと思われる(荒井2008)。

2.ドイツ降伏神話

原爆の完成がドイツ降伏(1945年5月)に間に合わなかったので、日本に投下された。

1944年9月のハイドパーク覚書(密約)でチャーチルとローズヴェルトは「日本人への使用」に合意していた。

そのほかにも米英の政府、軍の会議で対日使用の方向が1943年以降打ち出されていた。

3.人命救済神話

原爆が投下されず秋の九州および関東上陸作戦が実行されていたならば、50万−100万の米兵が戦死したであろう。また戦争継続で空襲による追加死者は広島・長崎の死者を大きく上回っただろう。

米軍上層部は沖縄戦からの類推で上陸作戦による戦死を数万人と予測していた。戦後米国政府はこの数値を大きく水増しした。空襲についても同様。

 

4.戦争早期終結神話

原爆投下が戦争の終結を早めた。

米国は原爆を投下するために戦争終結を遅らせた。また日本政府・天皇・軍が降伏の決断を先送りしたので原爆が投下された。

「原爆によってアジアが解放された」という発言は、一部は誤解(強制連行された朝鮮人・中国人数万人が被爆したことへの認識不足など)によるが、根本問題は、約70年にわたる日本帝国主義の侵略戦争(1874年台湾出兵・1875年江華島戦争−1945年敗戦)およびそれについての無反省である。

5.日本政府に責任はないという神話

投下した米国政府にのみ責任がある。

米国の原爆投下が戦争犯罪および人道に対する罪であることは言うまでもないが、降伏決断を遅らせた日本政府・天皇・軍にも投下を招いた責任(招爆責任)がある(岩松1998)。また、戦後の日本政府には被爆者救済を遅らせた責任(1957年原爆医療法まで12年間の空白など)、米国の核戦略を容認した責任がある。

たとえば1945年2月14日の「近衛上奏」による降伏の進言を天皇は受け入れなかった。ポツダム宣言の受諾も遅れた。

6.後遺症はないという神話

1945年9月9日に米ファレル准将は「死ぬべき人は死に、生き残った被爆者に後遺症はない。放射能汚染はもうない」と発言した。

後遺症があることは当時から明らかであった。

これは事実の提示によって最も早く崩壊した神話である。

7.原爆の影響範囲は狭いという神話

爆心地から2ないし3kmより遠くでは影響はない。香焼や時津などでは影響はない。

爆心地から10km以上でも影響はみられた。黒い雨の範囲も戦後当初の認識より広かった。

小柳眞市さんの証言によると、金比羅山頂(399m)の高射砲隊は爆心地から2kmであるが、隣り合った人間でも被爆の重傷の程度に差があった。長崎港内の蕪島付近は爆心地から4kmであるが、被爆している。目撃証言をつなぐと、きのこ雲は、金比羅山、西山高部水源地を越え、島原半島の普賢岳の脇を通り熊本へ抜けたようである。黒い雨は島原市街にも少しだが降っている(普賢岳と島原の町の気象観測所にいた人の証言)。

8.原爆症は少ないという神話

被爆者に占める原爆症認定率は長らく低かった。

 

原爆症認定基準が長期にわたりあまりにもきびしかった。認定基準の改善などで前進しつつある。それには、原爆症認定集団訴訟や科学者証言の寄与も大きい。

厳しすぎる認定基準は水俣病やカネミ油症、原発労災(白血病ほか)などを想起させる。原爆症(特に遠距離や入市)や劣化ウラン兵器被害者において特に重大なのは「内部被曝の神話」(内部被曝の軽視)である。矢ケ崎2010

9.人体実験でないという神話

米国の原爆投下に人体実験の意図はなかった。

ウラン原爆とプルトニウム原爆の比較実験であったと推測することが合理的である。長崎の投下目標だった常盤橋(眼鏡橋の近く)は、旧市街にあり、浜町、銅座、丸山に続く繁華街、一方、駅から向こうの松山は、当時新興住宅地で住宅も密集していなかった。常盤橋上空付近に雲がかかって目標が狙えなかったのが理由である。降伏させたいなら、すぐ先の三菱兵器工場を爆撃した方が早い、そうでなく、人口密集地で殺傷効果を調べる目的があったからと思われる。

広島の8時15分は日本人が多く戸外にいると観察された時間帯であった(諏訪2003)。長崎の11時2分は、第一目標小倉の8時15分が当初の意図だったからであると推測される。投下目標は三菱の軍需工場ではなく、常盤橋であった。戦後も米国人を対象とするプルトニウム人体実験、米兵の核兵器演習参加(アトミック・ソルジャー)などがあった。ABCCは被爆者を研究したが、治療しなかった。日本の学校でも「広島はウラン、長崎はプルトニウム」を教えないことが多い。

10.ソ連威嚇ではないという神話

米国の原爆投下にソ連威嚇の意図はなかった。

ソ連威嚇の意図はあったと推測することが合理的である。

とくにソ連の対日参戦布告の翌日に投下された長崎原爆にはその要素が強い

11.原爆と原発の関係についての神話

原爆と原発はまったく別のものである。被爆国日本こそ核の平和利用の恩恵を享受する権利がある。

マンハッタン計画において原子炉はプルトニウム原爆開発のための装置であった。戦後原子炉は潜水艦推進に、続いて発電に応用された。原発の発展によって潜在的核武装能力も増大することを岸信介も自覚していた(槌田・藤田ほか2007)。ビキニ核実験被災者を人柱として原発が導入された(大石2003)。日本政府が15年ぶりに無謀な運転再開をした高速増殖炉は、原子炉級プルトニウムを消費して超兵器級プルトニウムを生産する「プルトニウム・ロンダリング装置」である。

原爆で100万分の1秒にウラン1kgが核分裂し、原発で1年に1トンのウランが核分裂するので、単純計算すると、原発とは原爆の過程(核分裂連鎖反応)を約10億分の1の速度に制御するものである。安全神話、必要神話、クリーン神話などの「原発神話」については表3を参照されたい。

12.核抑止の神話

核兵器の配備が戦争や核兵器使用を抑止する。

戦後米国の核使用直前までいった核脅迫は30回以上あった。放射能汚染をもたらす劣化ウラン兵器は抑止されることなく、繰り返し今も使用されている。

在日米軍(核兵器保持の可能性大)は朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争などをみても、「抑止力」ではなく「侵略力」である。

 

表3 原発神話の分類

 

神話の内容

事実

備考

1.安全神話

大事故は滅多に起こらないし、起こっても影響は想像されているよりも軽微である。平常運転はクリーンで安全である。

スリーマイル島原発(1979年)、チェルノブイリ原発事故(1986年)、東海村JCO臨界事故(1999年)などの影響は大きい。平常運転でも英仏再処理工場周辺で小児白血病増加。原発周辺も健康影響。

原発被曝労働者の労災認定などで特に重大なのは「内部被曝の神話」(内部被曝の軽視)である。矢ケ崎2010

2.必要神話

日本の電気の3分の1を供給しているので欠くことができない。

火力と水力の設備容量>ピーク電力であるから原発を全部止めても電気は足りる。そもそも日本など先進国は電力消費が過剰である。

水力の稼働率向上は不可欠だが、火力の稼働率向上には温暖化への考慮が必要。電力過剰消費の是正が必要である。世界人口の5%の米国が電力消費の25%を占める。

3.クリーン神話

196070年代 硫黄酸化物、窒素酸化物を出さないのでクリーンである。

1980年代以降 炭酸ガスを出さないのでクリーンである。

放射能汚染は100万年先を考慮の必要(米国政府2009年)。ドイツ政府も100万年を考慮。原発の労働環境、特に下請け労働者の環境はクリーンのまったく逆。白血病など労災認定。周辺環境も汚染。クリプトン85などによって地球大気を汚染。再処理工場などでアイリッシュ海ほかの海洋汚染。

 

4.有益神話

 

発電システム

として

発電システムとして効率的で優れている。発電コストが安い。無限のエネルギー源である。

火力発電よりも熱効率が悪いので熱汚染が大きい。送電ロスが大きい。事故や地震などで不安定なのでバックアップを必要とする(揚水水力・火力)。新しいが出来の悪いシステムなので「退歩の感があり」(富塚清,1980

国の補助金によって人為的にコストを「下げて」いる。100万年に及ぶ負の遺産の管理もあるのでコストは非常に高い。多大なエネルギーを投入して資源を加工するので無限のエネルギーとは言えない。ウランは有限の鉱物資源である。資源を増幅する高速増殖炉は見通しが立たない。

低コスト神話については、大島2010を参照。

地球温暖化

炭酸ガスを出さないので地球温暖化防止に役立つ。

海を暖めるので間接的に温室効果。熱汚染が大きい。

詳しくは戸田ウェブサイトのhttp://todakiyosi.web.fc2.com/text/kinyobi.html を参照

ホルミーシス

微量放射線は健康に有益である。

 

これは一部真実を含むが、「有益性」が著しく誇張されている。

「ミトコンドリアの電子伝達系がカリウム40のベータ線を利用している」という学説(少数意見)をあたかも定説のように説明する人さえいる。

5.石油危機解決[石油代替]神話

石油が枯渇するので代替エネルギーとして原子力が有望である。

ウラン採掘から使用済み核燃料の超長期保管に至るまで、原発は大量の石油を必要とするので、石油代替エネルギーではない。

1973年、1979年の石油危機のとき日仏などでこの神話を活用して原発が増設された。

6.核燃料リサイクル神話

核燃料再処理の資源リサイクル効果、高速増殖炉の資源増幅効果によって資源の寿命が延びる。

回収プルトニウムや回収ウランの利用、プルサーマル運転には困難が多い。高速増殖炉は技術的、経済的に絶望的である。

「プルサーマル神話」もある(安全性、資源節約性、経済性など)。

7.日本の原子力技術の優秀神話

日本の原子力技術は欧米やロシアより優秀である。

加圧水型、沸騰水型のいずれにおいても原子炉あたりの被曝線量で日本は国際的に多いほうである(原子力資料情報室編2009)。JCO臨界事故(1999)は日本の技術の遅れを示した。スウェーデン、フランスなどが先進国である。

 

8.高速増殖炉神話

夢の原子炉である。ウラン資源を有効利用できる。数千年もエネルギーを供給できる。

もんじゅは1995年のナトリウム漏れ事故以来止まっていたが無謀な運転再開。欧米は危険性、高コストゆえに撤退した。原子炉級プルトニウムを消費して超兵器級プルトニウムを生産する。

2010年5月に無謀な運転再開をしたが、遠からず破綻すると思われる。

9.トリウム原発神話

安全である。廃棄物処分が容易になる。プルトニウムを新たにつくらないので核兵器に転用されない。

ウラン燃料より放射線が強いのでテロリストの接近は困難というが、同時に労働者の放射線被曝も増大するだろう。ウラン233が核分裂連鎖反応をするので核兵器転用は可能である。トリウム原発は実績が乏しい。

トリウム232が中性子を捕獲してウラン233となる。

10.核融合神話

夢のエネルギーである。資源は無尽蔵。原発よりクリーン。無限に供給され汚染もない。

まず実現不可能。仮に実現しても汚染は重大。

武田邦彦『偽善エネルギー』(幻冬舎新書2009)は原発で300年、核融合で3000年エネルギーを供給できると根拠なき主張。かつては原発反対でも核融合に希望をもつ人もいた。

11.地域振興神話

原発によって過疎地域の経済が活性化する。

交付金でつくった巨大公共施設は維持費が高い。人口流出は止まらない。経済活性化の成功例はない。風評被害で農林水産業に悪影響を及ぼす。

 

12.平和利用神話

原発は核の平和利用である。

マンハッタン計画において原子炉はプルトニウム原爆開発のための装置であった。戦後原子炉は潜水艦推進に、続いて発電に応用された。原発の発展によって潜在的核武装能力も増大することを岸信介も自覚していた(槌田・藤田ほか2007)。ビキニ核実験被災者を人柱として原発が導入された(大石2003)。日本政府が15年ぶりの無謀な運転再開をした高速増殖炉は、原子炉級プルトニウムを消費して超兵器級プルトニウムを生産する「プルトニウム・ロンダリング装置」である。

日本はウラン濃縮の大半を米国に依存しており、電力会社は劣化ウランの所有権を放棄するので、それは米国に残って劣化ウラン兵器に転用される。したがって日本人の原発利用はイラクの子どもたちの白血病にも「貢献」している。

トリウム原子炉はプルトニウムを産出しないので平和利用に役立つという人もいるが、これも軍事利用可能である。原発に通常兵器を撃ち込めば大量の放射能兵器を用いたのと同じことになる。

 

表4 原発と地球温暖化

温暖化を抑制

温暖化を促進

核分裂では炭酸ガスが出ない。

1.海を暖めて海から炭酸ガスを放出させる。炉心を冷却するために海水を取り入れ、7℃高い温排水を放出する。柏崎刈羽7基の温排水は信濃川の水量、53基では全河川の水量の4分の1である。水温が上がると炭酸ガスの溶解度が下がるので炭酸ガスが放出される。つまり運転中に炭酸ガスを出さないというのは嘘で、間接的に出す。また海の加温で水蒸気(最大の温室効果ガス)も出る。(冬の渇水期など河川が平均流量より少ないときは原発の影響はさらに大)

2.熱効率が火力発電より悪く「退歩の感」がある。原発は33%、火力のコンバインドサイクルは50%。同じ電気出力に対して原発は熱出力が大きい。つまり海洋温暖化が大きい。火力と違ってコジェネレーション(熱電併給)がないので廃熱は熱汚染を起こすだけである。

3.送電ロスが大きい。火力は大都市に立地できるが(横浜など)危険な原発は過疎地に立地するので送電線が長くなり送電ロスが大きくなる(1割程度のロス)。

4.揚水発電所を必要とする。原発は一定出力で運転するので需要の少ない夜間は電気を捨てる必要がある。そのため揚水発電(消費電力が生産電力より大きい)とセットになる。揚水発電は2つの巨大ダムから成りダム湖のため森林(炭酸ガスの吸収源)が水没する。揚水発電は稼働率1割以下の無駄な巨大公共事業である。

5.ウラン濃縮(主に米国に依存)工場のため大型火力発電所が必要となる。

6.原発が増えるとき火力発電も増える。原発は不安定なのでバックアップが必要なためである。高度経済成長以降も1980年から2005年までに発電設備容量は原発が3.2倍、火力が1.6倍になった。

7.高速増殖炉もんじゅはナトリウム(融点98℃)1700トンを固まらせないために1995年事故後も電気で加熱。火力の電気なら止まっているときも炭酸ガスを出す。

8.原発のごみは100万年後の環境にまで配慮する必要がある(米原子力規制委員会2009年、ドイツ政府も同様の見解)ので、そもそも原発の環境影響を炭酸ガスで測ることが不健全である。

14567は温室効果

123は熱汚染

8は超長期の負の遺産

 戸田作成  http://todakiyosi.web.fc2.com/text/kinyobi.html    村上2010参照

備考 熱汚染(ヒートアイランド現象が代表的)は加熱、温室効果は放熱阻止で、どちらも温度を上げる効果がある。

 

表5 世界に占める米国のシェア

世界に占める米国のシェア(%)

日本のシェア(%)

世界銀行の総裁ポスト

100

  0(ただしアジア開発銀行では100

広告費

 65

 12(世界2位)

戦略核兵器

 53

違法麻薬の消費

 50

軍事費

 45

  4(世界5位)

銃保有数

 33

武器輸出額

 31

紙消費

 29

  9(世界2位)

国内総生産(GDP)

 28

9(世界2位)

自動車保有台数

 26

  8(世界2位)

石油消費

 25

  7(世界3位)

電力消費

 25

  7(世界2位)

牛肉消費

 24

  1.5

原子力発電所の数

 24

 13(世界3位)

炭酸ガス排出

 22

  5(世界4位)

刑務所等収容人口

 22

  2

世界銀行・IMFの投票権

 17

  7(世界2位)

喫煙関連疾患の死者

  9(中国に次いで世界2位)

  2

人口

  5(世界3位)

  2(世界10位)

出典 戸田清『環境正義と平和』法律文化社2009年、103

おおまかに言うと、世界の軍事費100兆円[1兆ドル]、米国の軍事費50兆円、日本の軍事費5兆円である。

表6 9・11事件の謎(2001年9月11日の出来事)

空港出発

旅客機の最初の異変(諸説あり)

衝突

崩壊

主な仮説・疑惑(米国政府共犯説)

アメリカン航空11便

ボストン

7時59

8時14

WTC1(ノースタワー)8時46

1028分(衝突から102分後)

爆破解体か?

ユナイテッド航空175便

ボストン

8時14

8時42

WTC2(サウスタワー)9時03

9時59分(衝突から56分後)

爆破解体か?

アメリカン航空77便

ワシントン

8時20

8時46

ペンタゴン

9時32分(地震観測データほか)または

9時38分(政府見解)

衝突したのは別の飛行物体か?

ユナイテッド航空93便

ニューアーク[ニュージャージー州]

8時42分(予

定より41分遅

れ)

9時16分または9時28

 

 

 

ペンシルヴァニア州シャンクスビル

1006分(地震観測データほか)または1003分(政府見解)

墜落ではなく米軍による撃墜か?

93便無傷説もある)

なし

WTC7(第7ビル)1720

爆破解体か?

出典 戸田清『環境正義と平和』法律文化社2009年、122

表7  霊長類と暴力

 

殺人

子殺し

強姦

人口

ヒト(ホモ・サピエンス)

69億人

ボノボ[旧称ピグミーチンパンジー]

 

 

 

1万人

チンパンジー

 

10万人

ゴリラ

 

 

10万人

オランウータン

 

 

3万人

    出典 戸田清『環境正義と平和』法律文化社2009年、170頁の表に人口を加筆

     ボノボが男女平等的、平和的であり、それ以外の種が男性中心的、暴力的であることは、偶然ではないと

 思われる。

 

参考文献・インターネット情報

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高木仁三郎ほか編1998『MOX総合評価』七つ森書簡

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武田邦彦2009『偽善エネルギー』」幻冬舎新書

武田徹2002『「核」論 鉄腕アトムと原発事故のあいだ』勁草書房

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月尾嘉男2003縮小文明の展望 千年の彼方を目指して東京大学出版会

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土井淑平1988『原子力神話の崩壊』批評社

戸田清1994『環境的公正を求めて』新曜社 韓国版金源植訳、創作と批評社1996

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戸田清2009a『環境正義と平和』法律文化社 韓国版近刊

戸田清2009b「三つの核技術(核兵器・劣化ウラン兵器・原発)は不可分である」『証言2009』長崎の証言の会

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西尾漠編1999『原発をすすめる危険なウソ』創史社

西尾漠2008『原発は地球にやさしいか 温暖化防止に役立つというウソ』緑風出版

西谷文和2010『GOBAKU』DVDビデオ、イラクの子どもを救う会

日本生態学会上関要望書アフターケア委員会編2010『奇跡の海 瀬戸内海・上関の生物多様性』南方新社

NO DUヒロシマ・プロジェクト/ICBUW2008ウラン兵器なき世界をめざして―ICBUWの挑戦』合同出版

長谷川毅2006『暗闘 スターリン、トルーマンと日本降伏』中央公論新社

肥田舜太郎2010『広島の消えた日 : 被爆軍医の証言』増補新版 影書房

肥田舜太郎・鎌仲ひとみ2005『内部被曝の脅威 : 原爆から劣化ウラン弾まで』ちくま新書

広井良典2009『グロ−バル定常型社会 地球社会の理論のために』岩波書店

藤田祐幸1996『知られざる原発被曝労働 : ある青年の死を追って』岩波ブックレット

藤永茂2010『アメリカン・ドリームという悪夢 建国神話の偽善と二つの原罪』三交社

松井孝典2007『地球システムの崩壊』新潮社

水野邦彦2010『抵抗の韓国社会思想』青木書店

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毛利良一2010『アメリカ金融覇権 終りの始まり グローバル経済危機の検証』新日本出版社

矢ケ崎克馬2010『隠された被曝』新日本出版社

山崎隆敏2010a『福井の山と川と海と原発』八月書館

山崎隆敏2010b『生き残れない「原子力防災計画」』白馬社

吉井英勝2010『原発抜き・地域再生の温暖化対策へ』新日本出版社

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http://www.atomin.go.jp/atomin/popup/kyoiku_shien/h21/7_poster/results.html

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http://www.jaero.or.jp/poster10/pc/index.php

本稿は、戸田2009aと戸田2010bをベースにして構成したものである。

*の文献は1210日の予稿集になく、帰国後に追加したものである。

 

1210日の質問応答から

質問 いろいろ問題の指摘されている核発電がなぜ続けられているか?

応答 財界(電力、重機など)にとっては儲かるから。

   保守政治家にとっては<潜在的核武装>を維持できるから。

   専門家にとっては「宇宙の秘密」を支配できる自己満足感

 

A4用紙2枚以内で発表要旨 戸田清 20101115

 

「環境正義と平和 核文明の神話を考える」戸田清

 

はじめに

2010年は広島・長崎被爆65年であるとともに、プルトニウム発見70年というやはり節目の年である(表1を参照)。また韓国併合「条約」の100周年である。

 

後期石油文明としての核文明

近代文明は石炭文明から石油文明へと進展し、後期石油文明は核(原子力)を内蔵するに至った。「原子力は石油の缶詰」(原子力利用のために大量の石油を消費する)なので、石油文明に取って代わる次の文明」として核文明があるわけではない。フランスを除く欧州諸国の多くが脱原発に向かうのとは対照的に、日本政府も韓国政府も原発の推進、増設、輸出を国策としている。日韓政府の自称する「環境産業立国」はどこまで本気なのだろうか。あろうことか、「環境保全(地球温暖化防止)のための原発」という「口実」まで使われている。

 

核文明の神話

後期石油文明(核文明)の背景には「核文明」の神話(原爆神話と原発神話)がある。原爆の人命救済神話、被害僅少神話などについては表2を参照されたい。原発の安全神話、必要神話、有益神話などについては表3を参照されたい。環境保全(地球温暖化防止)のための原発という神話については、表4にまとめた。「原発の有効利用」が数十年程度(2021世紀)であるのに対して、「原発の後始末(負の遺産である放射性廃棄物の監視)」は百万年に及ぶ。人類の誕生(チンパンジー属との分岐)が700万年前、現生人類(ホモ・サピエンス)の誕生が20万年前であることを想起するならば、実にアンバランスである。

 

ポスト近代文明の条件

近代文明は、大量生産、大量破壊、高速移動を得意とし、「アメリカを盟主とする集合的帝国主義」を特徴とする「持続不可能で不平等なもの」であり、大国の既得権維持と結び付いた「戦争の多発」をも特徴としている。米国の覇権の様相については表5を参照されたい。911事件の疑惑解明も大きな課題である(表6)。21世紀に始まるポスト近代文明は、脱原子力、石油節約、自然エネルギー主軸の「平和で持続可能で平等なもの」であり、帝国主義と資本主義を克服して、世界社会の民主化をはからねばならないだろう。比喩的に言うと、これまでの人類、特に古代文明から現代文明に至るこの1万年間の人類(階級社会の人類)はいわば「文明化したチンパンジー」であった。脱近代の人類(階級社会の克服に向かう人類)は、ある意味で「文明化したボノボ」(表7を参照)を目指すべきではないだろうか。

 

韓国環境哲学会国際シンポジウム(20101210日)発言メモ  

20101130日 12月2日改訂 戸田清

 

人類史の3区分

1.前近代(premodern 人類の誕生(チンパンジー属との分岐)700万年前

現生人類(ホモ・サピエンス)の誕生 20万年前

農業革命 1万年前 キャリング・キャパシティ(人口扶養力)の増大と階級社会の形成へ向かった。

戦争の始まり(世界では8000年前、日本では2000年前 佐原真)は古代文明成立とほぼ一致 日本で2000年前なら中国で4000年前、朝鮮半島で3000年前くらいか?

縄文人は殺人をしたが戦争をしなかった。

自然エネルギーの時代(水力、風車、薪、畜力、人力など)

<原始共産制、古代奴隷制、中世封建制、近代資本制、脱近代ecosocialism

2.近代(modern16世紀?21世紀    長い人類史のなかでは短く激しい特異な時代

1617世紀 科学革命、資本主義の成立     18世紀産業革命

化石燃料の時代(石炭、石油、天然ガス)18世紀?21世紀  ただし石炭の可採年数は200

核燃料の時代 20世紀?21世紀

自然エネルギーは脇役に

石油文明が大量生産、高速移動、大量破壊を容易にした   核を組み込んだ後期石油文明

核文明の延命策(高速増殖炉、核融合)は失敗するだろう。

「近代」はもちろん2100年に終わるのではなく22世紀にずれ込むだろう。

利潤第一主義と経済成長、浪費、貧困、格差、環境破壊、戦争

農業の工業化 Carson1962Harrison1964 農業の化学化、石油文明化、動物の機械扱いなど

21世紀は世界人口ピークの時代

近代文明とブルジョワ民主主義への代案を出せなかったソ連型「社会主義」の失敗

3.脱近代(not postmodern but demodern 100万年単位と想定

地下資源(石油、石炭、ウランなど)の枯渇で再び自然エネルギーが主役の時代へ

前近代への逆戻りではなく、近代の技術進歩を継承した自然エネルギーの高度利用

核文明の後始末は100万年続くと米国政府、ドイツ政府が指摘

「7世代先の子孫への配慮」を求める北米先住民の格言

利潤ではなく必要、平等、福祉、環境調和、平和

 

 

環境負荷

資源持続性

軍事利用

化石燃料

有限(finite

容易

核燃料(原子力)

大(注)

有限(finite

容易

自然エネルギー

無限(not infinite but renewable

困難

注 「核燃料は炭酸ガスを出さないので地球環境にやさしい」というプロパガンダが横行している。

   自然エネルギーも究極的には核(太陽の核融合)にいきつくのは皮肉である。

 

近代文明を問う環境思想の古典 19601970年代

1962年(Rachel CarsonSilent Spring、沈黙の春)、1964年(Ruth HarrisonAnimal Machines、アニマルマシーン)、1968年(宇井純、公害の政治学)、1970年(石牟礼道子、苦海浄土)、1972年(Donella Meadows et alThe Limits to Growth、成長の限界)、1973年(Ernst SchumacherSmall is Beautiful、スモールイズビューティフル)、1975年(福岡正信、自然農法)、1977年(Amory LovinsSoft Energy Paths、ソフトエネルギーパス、Robert JungkDer Atomstaat、原子力帝国)

 

超遠未来はどうなるか   sustainableとは文字通り無限・永遠に続くことではない(広井)

人類の終焉 数百万年後また数千万年後   あと1億年存続するとは考えにくい(Zalasiewicz

地球生態系の終焉 数億年後 太陽活動の変化による高温の世界 仮説なので不確定

地球の終焉 50億年後 核融合の暴走で赤色巨星となった太陽に飲み込まれる

 

Memorandum  given out at symposium(Hansung UniversityDec 102010

Revised edition   Dec 172010 TODA Kiyosi

History of Humankind

1.Premoderrn  longmillion years

HominidsFarewell to chimpanzee)7million yearsBC

Homo Sapiens 200000yearsBC

Agriculture Since 10000BC   traditional organic agriculture

Ancient and Medieval civilization 8000BC15

Renewable energy(solarwaterwindanimalplant etc

2.Modern  shortonly about 500 years

Modern civilization

Finite underground resourcesfossil fuelsnuclear fuel

coal 1822C   oil 2021C   uranium 2021

Nuclear 3000years??(fast breeder reactor or nuclear fusion

Renewable energy   backseat role

Mass production ,mass consumptionmass destructionhigh speed mobility

Industrialized agriculturepesticideschemical fertilizer etc

Capitalism 1621C profit first

3.De-modern   longmillion years

Advanced renewable energy

Monitoring negative heritage of nuclear waste(1million years

Advanced organic agriculturesustainable agriculture

Post capitalism(beyond capitalismecosocialismecological socialism

Social justiceequalityecofriendly

History of Earth

1.Only microbes  very long,3 billion years

Birth of earth   4.5 billion years BC

Birth of life    3.8 billion years BC

2.Multicellular organisms and microbes   perhaps shorter than billion years

Birth of Multicellular organisms   0.5 billion years BC

Day of dinosaurs  during longer than 0.1 billion years

Day of humankind       during several million years

 

Great extinction  0.25 billion years AD? Supercontinent

 

3.Only microbes  perhaps longer than billion years

 

Death of ecosystem  1.4 billion years AD

 

Death of the Earth   5 billion years AD?(by enlarged Sun namely red giant star) 

 

Sun is benign and awful (natural nuclear fusion reactor

 

 

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